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今や生活に欠かせないサービスとなっているYouTubeですが、Wi-Fi環境のない場所での視聴には、通信速度制限までのリミットを、常に気にしなければいけません。YouTube動画をWAVに変換すると、広告の再生や通信速度の制限を外すことができます。
ここでは、YouTube動画をWAV変換する方法と心得を、紹介します。
WAVは、IBM社とMicrosoftがRIFF形式を元に共同で開発した、ファイル形式です。正式名称は「RIFF waveform Audio Format」といい、「ワブ」や「ウェーブ」、「ウェブ」と呼ばれています。
実は、WAVそのものは音声フォーマットではなく、ファイル内における配置や格納方式だけを定めた、コンテナフォーマットと呼ばれるものの一つです。したがって、MP3やWMAといった圧縮ファイルも、WAVファイルとして扱うことができるのです。
しかしながら、Windowsでは、「データの圧縮を行わずに、音声ファイルを保存する形式」として採用されていますので、一般的には「WAVは、非圧縮の音声ファイル方式として、広く知られているのが現状です。
YouTubeに掲載されている動画をWAV形式に変換する方法は、2つあります。
動画のダウンロードを行わずに、音声ファイルへ変換を行い、音声ファイルデータを入手する方法について解説します。今回例にあげるオンライン変換サービスは、「Dirpy」です。
1. Dirpy(https://dirpy.com/from/youtube)にアクセスすると、URLを入力するフォームが画面中央に表示されます。変換を行いたいYouTube動画のページアドレスをコピー&ペーストした後、「dirpy!」をクリックします。
2. ファイルの詳細情報を入力することができる画面に切り替わりましたら、画面右下部分に表示されている「音声を録音」メニュー部分にて、音質やファイル形式を選択します。
WAVへの変換を行いたいので、プルダウンメニューより品質は「最高(320kbps)」、ファイル形式は「wav*」を選択した後「音声を録音」ボタンをクリックします。
3. ファイル変換が完了すると同時に、自動でファイルがダウンロードされます。ダウンロードが終了したことを確認しましたら、「Priority Download」ではなく、ウインドウの右下にある「Close」をクリックして、ウインドウを閉じます。
ご注意:この機能を使用するには、Dirpyプレミアム登録が必要です。
YouTube動画の音声のみを入手したいのであれば、動画をダウンロードしてから変換作業を行うのは、一見すると非効率と思われるかもしれません。しかし、YouTube上の動画は、動画所有者が動画を削除してしまうと、見ることができなくなってしまいます。動画ファイルをダウンロードすることは、自分自身が削除を行わない限り、インターネット環境がなくてもいつでも見られるというメリットがあるのです。
「StreamFab YouTube ダウンローダー Pro」を例に、動画ファイルをダウンロードする方法についてご紹介します。
StreamFab YouTube ダウンローダー Proは、YouTube、Facebook、Twitter、Insgrameなど1,000+の人気サイトから音楽や動画を高品質でダウンロードできます。YouTube再生リストの丸ごとダウンロード、登録したチャンネルから最新動画の自動的にダウンロードなどの便利な機能を搭載しています。しかも、YouTubeの動画のダウンロードが無料で提供されるので、安心で利用できます。
1. StreamFabの最新バージョンダウンロードして、PCにインストールしてから実行します。画面の右上隅にある「三」アイコンをクリックして、「設定」>「一般」>「ビデオディレクトリ」でダウンロードするYouTube動画の保存先を設定します。
2. YouTube動画のページアドレスをコピーすると、StreamFabのインターフェースに「URLを貼り付けてダウンロード」ウィンドウが表示されます。
「フォーマット」で動画またはオーディオを選択して、希望の品質を選択してから、「ダウンロード」ボタンを押します。
3. 左側の「ダウンロード中」をクリックして、ダウンロードの進捗状況を確認できます。
4. ダウンロードが終了した後、「ダウンロード中」下の「ダウンロード」と設定した出力先フォルダでダウンロードされた動画を見られます。
download4.ccも試しましたが、7分ほどの動画をできますが、15分ほどのYouTube動画をダウンロードできませんでしたので、お勧めしません。
ダウンロードされた動画ファイルを音声ファイルに変換しますが、「StreamFab YouTube ダウンローダー Pro」では動画ファイルを音声ファイルへ変換することはできません。よって、別の音声ファイル変換サービスを利用することになります。
ここでは、「Video-Converter」を利用する例を紹介します。サイトへアクセスし、左上部にビデオコンバーターと表示されていることを確認してください。
①の「ファイルを開くをクリックし、ダウンロードした.mp4ファイルを選択します。
②で、「オーディオ」タブに切り替えて、WAVとCD品質をそれぞれ選択します。
画面下へスクロールすると、③の「変換」ボタンをクリックして、ファイル変換を行います。変換されたファイルは、画面中央に表示された「ダウンロード」の文字をクリックすることで、ダウンロードできます。
ファイルのダウンロードが完了しましたら、お手持ちの再生環境にてファイルを開き、再生してみましょう。
オンライン上の変換サービス及びダウンローダーを使用するメリットとして、使用機器にソフトウェアのインストールを行わずに済むことが挙げられます。ただし、オンラインサービスは、提供者側がサーバーの解約をしてしまうと、利用できなくなるというデメリットがあります。
専用ソフトウェアを利用するメリットは、インストールされたソフトは、アンインストールしない限り使い続けることができる点にあります。パソコンを買い替えた場合でも、インストーラーを保存しておけば、たとえ提供サービスが終了していたとしても、OSとの互換性がある限りソフトを使い続けることができます。
デメリットは、動作の安定性はパソコンのスペックに依存するということと、インストールのためのストレージ領域が必要になるという点にあります。
検索を行うと、前述以外のオンラインコンバーターや、ダウンロードソフトを提供するサイトが見つかります。中には、アクセスしようとすると、ウイルスソフトが警告を表示するページもあります。こうしたサイトの多くは、機器のパフォーマンスを向上させるという名目のアプリケーションや、偽のウイルス感染メッセージなどを表示して、ソフトのダウンロードを促してきます。
実際、これらのソフトは、パソコンや携帯端末にバックドアを設置して、クレジットカードなどの個人情報データを抜き取る、マルウェアである可能性が高いです。変換されたファイルをダウンロードする際にも、ウイルス警告が表示される場合があります。こうした表示が出た場合は、ファイルを開かずに削除されることをお勧めします。
YouTubeなどの動画配信サイトにて公開されている動画には、著作権が発生しています。著作権法では、著作権者に対して許可のないアップロードを行うこと。また、違法アップロード動画を、それと知りながらダウンロードすることが違法行為であると定められています。
では、他者が作成した動画をダウンロードすることや、音声ファイルへと変換することは、違法行為と成りうるのでしょうか?
YouTubeの利用規約(https://www.youtube.com/static?template=terms&hl=ja&gl=JP)を引用しながら、解説します。
本サービスの利用
(中略)
本サービスの利用には制限があり、以下の行為が禁止されています。
1.本サービスまたはコンテンツのいずれかの部分に対しても、アクセス、複製、ダウンロード、配信、送信、放送、展示、販売、ライセンス供与、改変、修正、またはその他の方法での使用を行うこと。
以上のことから、YouTube動画のダウンロードは、そもそも規約違反にあたることがわかります。規約には続きがあり、一部の行為は、規約違反に該当しない場合があるとも書かれています。以下に該当部分を掲載します。
ただし、(a)本サービスによって明示的に承認されている場合、または(b)YouTube および(適用される場合)各権利所持者が事前に書面で許可している場合を除きます。
多くの配信者は、明示的にダウンロードを承認したり、書面による事前許可を行っていません。よって、著作権者側から訴訟を起こされる可能性はある、と思っていた方が良いでしょう。
WAV変換を行う際の手段も、解釈によっては著作権法違反となる可能性があります。WEBサイト上での変換は、一時的であってもサーバー上に著作物が存在することになります。これは、違法アップロードと同じ状態となります。その後、変換されたデータをダウンロードするわけですが、これが違法ダウンロードと同等の意味を持つことになります。当然のことですが、YouTube上に違法にアップロードされた動画を変換してダウンロード、もしくはそのままYouTube上からダウンロードした場合は、著作権法違反となります。
ただし、現行法では、違法にアップロードされた動画以外は、個人で利用する場合に限り、違法となる可能性は低いと思われます。
YouTube動画をWAV変換し、個人的に楽しむだけであれば、現行法では違法にならない可能性はあります。一方で、アーティストのMVなど、広告収入が含まれている動画の場合は、動画提供者に広告費が入らなくなります。収入がなくなれば、新しいMVが配信される機会が失われてしまうかもしれません。音楽配信などのコンテンツは、サブスクや音源の直接購入など、アーティスト側への報酬が支払われる形で楽しむことをお勧めします。
一方で、スタディ系動画など繰り返し聞きたいものは、WAV変換で聞き倒すという利用方法が効果的かもしれません。
配信者に対して、ダウンロードや変換を行うことに対して許可がもらえるかどうかを、事前に確認してみることもできます。
配信者への連絡手段としては、動画のコメント欄を使用する以外に、チャンネルの概要項目下部に掲載されている、メールアドレスあてにメールを送ることもできます。同じページに、SNSへのリンクが掲載されていることもありますので、個々のサービス内のツールにて、やりとりを行うのも良いでしょう。
変換作業やダウンロードを行う際は、個人的に楽しむ範囲だけに利用を留めることを徹底しましょう。同時に、動画提供者に対する敬意を忘れてはいけません。
「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトをお勧めします。目指せ、あらゆるジャンルの素晴らしいソフトを発掘することを。「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトのレビューを更新し続けています。