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CPRMは、地デジ番組を録画したデータを1回しかコピーできない、日本独自の著作権保護技術です。録画したデータは最大2つまでしか存在せず、HDDに録画したデータをDVD-R等にコピーした後はHDDから他の記録メディアへの移動しかできなくなり、最初にコピーしたDVD-Rからさらに複製することも不可能です。
このように、CPRM対応モードで保存したディスクをDVD-VRと言います。なお、CPRMのかけられたデータを再生するには、そのプレイヤーもCPRMに対応している必要があります。
CPRM Decrypterは、このコピーガードを解除して複数のコピーを可能にする機能を持っています。レンタルのDVDやBlu-rayのような異なる規格のコピーガードには対応していませんが、機能を絞っている分パソコンへの負荷が小さく、動作が軽快で使いやすいソフトです。
完全無料で利用できる上、日本語対応なので使い方はある程度理解しやすいですが、現在は開発が終了しており、今後OSやCPRMのバージョンアップが進んだときにも使えるとは限りません。
ディスクの販売等はしておらず、インターネットでダウンロードするしか入手方法はありませんが、国内で取り扱っているところはほとんどありませんので、海外のサイトで探す必要があります。その場合、ウイルスの混入等がないか十分に注意しましょう。
まず、CPRM Decrypterをダウンロードする必要があります。
ファイル名を検索すれば、ダウンロード可能なサイトが複数見つかりますので、安全性を確認してからダウンロードしましょう。サイトによってはパスワード入力を求められるところや、アカウント登録が必要なところなどもあるため注意が必要です。
ファイル名はCPRMdecrypter.exe(またはCPRMdecrypter.zipやCPRMdecrypter.rar)となっていることがほとんどです。exeファイルの場合はダブルクリックすれば、そのまま圧縮ファイルの展開が始まりますが、zipファイルやrarファイルの場合は、これらの圧縮ファイルを解凍するためのソフトが別途必要になりますので、用意しておきましょう。解凍ソフトも無料で様々なものが見つかります。
ダウンロードした「CPRMDecrypter.exe」をダブルクリックすると、ソフトが起動します。
このソフトは、インストールの必要がないスタンドアロンタイプですので、任意の場所にフォルダを置いておくだけで使用できて便利です。
頻繁に使う場合には、起動させるときに毎回場所を指定してフォルダを開くという二段階の手順が必要になるため、ショートカットを作っておくと良いでしょう。
CPRM Decrypter自体は、ほとんど設定をしなくても操作できますが、OSがWindowsXPの場合、DVD-VRを正しく読み取れないことがあるため、「UDF2.0リーダー」をインストールしておいた方が良いでしょう。
* UDFリーダーは、Windows XPのファイルエクスプローラーでBlu-ray、BD-R、BD-RE、およびHD-DVD UDFv2.5ディスクをフォーマットできるドライバーです。
『ドライブを設定』:起動後は、まずCPRMを解除する読み取り元のDVDドライブをドロップダウンリストから選択、設定します。
『出力先フォルダを設定』:ここで解除後の動画ファイルを保存するフォルダを指定しましょう。
『c2decの設定』:「音声制御情報 [C値] を除去しない」にチェックを入れて完了です。この設定は軌道のたびに行わなければなりません。
『セキュリティソフトの設定』:このソフトに含まれているCPRMgetkey.exeはセキュリティソフトによってはウイルス扱いされる恐れがあります。スキャンした際に、ハッキングツールやトロイの木馬と認識され、場合によってはフォルダを展開しても自動的に消去されますので、最初にセキュリティソフトの設定をしておく必要があります。
手順としては、まずセキュリティソフトの設定を変更してから、例外設定したフォルダ内にCPRM Decrypterを展開すると良いでしょう。
セキュリティソフトの設定方法はソフトによって異なりますが、基本的にはリアルタイムスキャンを無効にして、フォルダ単位で検索の例外設定をすれば問題なく動作することが多いです。
ステップ1:手順としては、ソフトを起動させる前にDVD-VRを光学ドライブに挿入します。挿入後はDVD-VRが自動再生されますが、停止しておきましょう。
ステップ2:次に、CPRM Decrypterを起動させて読み取りディスクと解除後の保存場所を指定し、c2decの設定をします。設定を終えたら、画面下部にある大きい画像の開始ボタンをクリックして操作完了です。
ステップ3:開始ボタンを押すと、自動的にコマンドプロンプト画面が立ち上がります。ここでは特に捜査の必要はありませんので、処理が終わるまで待機しましょう。動画の長さにもよりますが、それほど時間はかかりません。
写真出典:http://amidala.sblo.jp/article/56539476.html
処理が終わると、コマンドプロンプト画面で「何かキーを押すと終了します」と表示されるため、任意のキーを押して画面を閉じます。ソフトが入っているフォルダの中にMKB_TBLというファイルができていますので、削除しましょう。
念のため、指定しておいた保存先に録画した番組名のフォルダが作成されており、その中に「VR_MOVIE.VRO」というファイルがあることを確認します。このファイルがCPRM解除後の動画ですが、このままではどのプレーヤーでも再生できないため、拡張子を「.mpg」に変更しましょう。途中で表示される警告は無視しても構いません。これでCPRM非対応のプレーヤーでも再生できるようになります。
ソフトを起動できない場合は、気づかないうちにセキュリティソフトが必要なファイルを削除している可能性が高いです。リアルタイムスキャンの無効化と特定のフォルダ内検索・削除の例外設定を行い、再度圧縮ファイルの展開から始めてみましょう。
パソコンの環境によっては、処理が開始してからコマンドプロンプト画面に「指定されたプログラムは実行できません」と表示され、強制終了することがあります。このエラーが出たときは、VC++ 2005ランタイムをインストールしてから再度挑戦してみましょう。
CPRM解除の作業は問題なく終えたものの、ファイルが再生できないという場合には、拡張子を正しく「.mpg」に変更しているか確認します。
拡張子の変更ではなかった場合は、CPRM対応のプレーヤーをインストールして使ってみましょう。解除後のファイルでも、相性が悪く再生できないプレーヤーがあるため、いくつかのプレーヤーを試してみることをおすすめします。
これらを試しても作業やファイルの再生ができない場合には、他のCPRM解除ツールを試してみるのも一つの方法です。更新が止まっていることもあり、パソコンの環境やCPRMのバージョンなどが影響している可能性があります。
コピーガードの解除が違法行為になるのかという質問は多いですが、2012年に著作権法が改正された結果、個人で楽しむ目的であってもコピーガードを外す行為自体が違法行為として扱われるようになりました。そのため、日本国内ではコピーガードを解除するソフトの販売やアップロード自体もほとんど行われていません。
CPRM Decrypterも元々2012年より前に開発されており、当時は様々なサイトからダウンロードできていましたが、今では海外サイトにしかアップロードされていない状況です。
ただ、コピーガードの解除は違法行為になるものの罰則はなく、親告罪として著作権を有している者が訴えなければなりません。なお、民事事件ではコピーガードを外したことによる損害賠償を請求されることがあるため、興味本位で解除することはおすすめできません。もちろん、コピーガードを解除した動画を動画投稿サイトにアップロードしたり、販売したりする行為はさらに重い罪に問われます。
なお、アナログでダビングする場合はコピーガードの解除にはなりませんが、これを防ぐためにレコーダーのアナログ端子は排除する流れになっています。
「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトをお勧めします。目指せ、あらゆるジャンルの素晴らしいソフトを発掘することを。「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトのレビューを更新し続けています。