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「仮想ドライブってそもそも何? 」
「仮想ドライブを試してみたいけど、おすすめのフリーソフトはあるのかな」
PC上に仮想的なドライブを作成する「仮想ドライブ」。
物理ドライブがないPCでもCDやDVDを利用できるなどメリットの大きい技術ですが、「正直どんなものかわかっていない」という人も多いはず。
そこで本記事では、仮想ドライブをテーマとして、概要や利用上のメリット・デメリットなどを解説します。
仮想ドライブを利用可能になるフリーソフトについても紹介していますので、「実際に使ってみたい」という人も必見です!
仮想ドライブは物理ドライブと対になる用語です。
こちらの2種類のドライブがどう違うのかについて、仮想ドライブの特徴を交えつつ解説します。
「仮想ドライブ」とは、PC上で仮想的に作られたドライブのことを指します。
仮想ドライブをPC上で作成すると、実際にはCD・DVDドライブが存在していないものの、PC側には「ドライブがある」と認識させることが可能です。
このときにCD・DVD内のデータを読み込ませると、光学ドライブにディスクを入れたのと同じ状態になります。すなわち、ディスク再生用のドライブがなくても、CDやDVDを鑑賞可能になるのです。
ちなみに、仮想ドライブ機能を利用するには、基本的にディスク内のファイルをコピーしたり仮想ドライブを作ったりするための専用ソフトを入れなければなりません。
本記事ではこのような機能を持つフリーソフトを紹介していますので、ぜひこちらをダウンロードしてみてください。
物理ドライブと仮想ドライブで大きく異なるのは、データの読み込み方です。
「物理ドライブ」とは、PC本体についている光学ドライブや、外付けで取り付けるタイプのドライブを指します。たとえば、CDドライブ、DVDドライブ、Blu-rayドライブなどが代表的です。物理ドライブでは、CDやDVDなどのディスクを読み込むことでデータを利用します。
一方、仮想ドライブは仮想的なものなので、実体のないドライブです。もちろんディスクを読み込む装置はないので、代わりにイメージファイルと呼ばれる形式のデータを用います。
ISO形式、IMG形式などのイメージファイルを仮想ドライブに読み込ませると、CD・DVDなどに入っていたデータを再生できるのです。
仮想ドライブの仕組みについてわかったところで、その特徴からどんなメリット・デメリットが生じるのか説明します。
仮想ドライブを利用するメリットは、主に以下の3つです。
• 物理ドライブがなくてもデータを読み込める
• ディスクが不要になる
• データ共有がスムーズになる
仮想ドライブを利用すると、物理ドライブが存在しないPCでもCDやDVDなどのデータを読み込めます。
13インチ以下の小型ノートPCでは、CDやDVD再生用のドライブが付いていない機種も多いです。こうしたPCでは本来ディスク内のデータを見られませんが、仮想ドライブを利用すれば閲覧できるようになります。
外付けのドライブをわざわざ購入する必要がなくなるので、コスト削減が可能です。
仮想ドライブを利用すると、CDやDVDなどのデータをイメージファイルとしてPC内に保存できます。したがって、一度保存してしまえばディスクが不要になるのです。
この利点を活用すると、たとえばソフト使用時の認証や音楽・動画の再生をディスクなしで行えます。ディスクの紛失・劣化を防止したり、持ち歩く手間を省いたりすることが可能です。
仮想ドライブにはディスク内のデータを保存できるので、ドライブの共有設定を行えばほかのユーザーもオンラインで確認できます。
したがって、ディスクでやり取りを行うよりも、複数ユーザー間でのデータ共有をスムーズに実施可能です。
ただし、ソフトを共有すると、場合によってはライセンス違反になる恐れも。共有したいソフトの利用ルールを事前に確認し、ユーザー数やインストール端末数などの条件を守るようにしてください。
仮想ドライブを利用する場合、メリットだけでなく以下のようなデメリットも考えられます。
• データの紛失リスクがある
• HDDやSSDの容量が圧迫される
• イメージファイルを用意する必要がある
仮想ドライブ内にデータを保存することが原因で、そのデータを紛失するリスクがあります。
仮想ドライブでは、CDやDVDなどのデータをイメージファイルとして保管する仕組みです。つまり、ディスクとは異なりPC上に大事なデータがある状態です。そのため、PCが故障してしまうとデータが取り出せなくなってしまう可能性があります。
仮想ドライブを使う場合は、必ずイメージファイルのバックアップを取るようにしましょう。
HDDやSSDの容量が圧迫されるのも無視できないデメリットです。
物理ドライブを用いるときはディスク内にデータが存在するので、HDDやSSDの容量が減ることはありません。
ですが、仮想ドライブを使うとなると、イメージファイルをPCに保存することになります。すなわち、仮想ドライブの仕様上、どうしてもPCが持つ保存容量を圧迫してしまうのです。
安価なデスクトップPCやノートPCの場合はもともと容量が小さいため、とくに注意してください。
イメージファイルを用意する必要があるのも、デメリットの一つといえるでしょう。
仮想ドライブでCDやDVDなどのデータを読み込むとき、ディスクの代わりにイメージファイルを用いるのでディスクの用意は不要です。ただ、このイメージファイルを事前に作成しておく必要があります。
機種にもよりますが、イメージファイルを作るにはディスクのデータをコピーしたり、変換ソフトでイメージファイル形式に変換したりしなければなりません。一度用意すれば次回から基本的に作成作業をスキップできるものの、一回目に読み込むときは少し作業が発生します。
仮想ドライブやイメージファイルを作成するには、基本的に仮想ドライブソフトの導入が必要です。
ここでは、仮想ドライブの利用を検討している人におすすめしたいフリーソフトを紹介します。
Windows10をはじめWindows8以降では、標準機能としてイメージファイルを仮想ドライブで読み込む機能が備わっています。そのため、イメージファイルをすでに持っている場合、新たにソフトをダウンロードしなくても仮想ドライブ機能が利用可能です。
以下の手順を実施すると、イメージファイルの読み込み(マウント)、取り外し(アンマウント)を行えます。
1. イメージファイルが入っているフォルダを開き、イメージファイルを選ぶ
2. 「管理」タブを開き、「マウント」を押す
3. ISOファイル内のデータが確認できるようになる
4. 終了するときは通常ドライブと同じく「取り出し」を選ぶ
ほかのソフトに関連付けられているファイルはうまく読み込めない点、複数ファイルの管理がしにくい点などデメリットもあります。
ですが、面倒な導入作業が不要という大きなメリットがあるので、普段は仮想ドライブを使わないという人におすすめです。
・『DAEMON Tools Lite』
https://www.daemon-tools.cc/jpn/products/dtLite
『DAEMON Tools Lite』は仮想ドライブソフトでは定番中の定番ソフトです。こちらを導入することで、以下のような機能が利用可能です。
• CDやDVDディスク内のデータをイメージファイルとして保存
• イメージファイルの読み込み(マウント)
• 同じLANに接続しているデバイス同士でのデータ共有
イメージファイルの作成・読み込みを一つのソフトで行えるので、『DAEMON Tools Lite』を導入すれば仮想ドライブ機能が一通り使えます。対応しているイメージファイル形式も豊富なので、迷ったらこちらを選べば問題ないでしょう。
無料版のため、有料版とは異なり広告が表示されてしまうデメリットはあります。ただ、同時に4つのイメージファイルを読み込んだり、イメージファイルの圧縮やパスワードによる保護まで行えたりするので機能性が抜群です。
人気に見合った性能を持ち合わせているソフトなので、一つも仮想ドライブソフトを所持していなければ導入して損はありません。
・『CueMounter』
https://www.softpedia.com/get/PORTABLE-SOFTWARE/CD-DVD-Tools/Portable-CueMounter.shtml
『CueMounter』も定番の仮想ドライブソフトですが、こちらは音声ファイルに特化しています。具体的には「APE+CUE」形式を含む音声イメージファイルを読み込み、通常のCDのように音声データを扱えるようになるソフトです。
一度読み込んだ音声データは、ほかのメディアプレイヤーで再生したり、トラックごとにコピーしたりできます。そのため、CDドライブ代わりに使う目的以外にも、トラック別にデータを抽出する楽曲制作作業で活用できるでしょう。
ただし、イメージファイルの作成機能はありません。こちらの機能を持ったほかの仮想ドライブソフトと組み合わせて使ってください。
また欠点としては、ファイル名に日本語が含まれると正常に読み込めない点が挙げられます。ただし、半角英数字でファイル名をつけ直すことで、こちらのトラブルは回避可能です。
・『Alcohol 52% Free Edition』
https://www.vector.co.jp/soft/winnt/util/se492945.html
『Alcohol 52% Free Edition』は、イメージファイルの作成・管理や仮想ドライブへの共有を行える人気のフリーソフトです。イメージファイルの形式は以下の4つに対応しています。
• ISO
• MDS
• CCD
• CUE
初期状態で日本語版が用意されている点、操作画面がシンプルで非常にわかりやすい点がメリットです。仮想ドライブソフトをはじめて利用する初心者には嬉しいポイントでしょう。
デメリットとしては、コピーガードによって保護されているディスクは利用できない点が挙げられます。『Alcohol 52% Free Edition』で仮想ドライブを作成できない場合、こちらの仕様が原因であることも多いです。
本記事では仮想ドライブについて、概要や利用するときのメリット・デメリットを中心に解説しました。
仮想ドライブはPC上で作成される仮想的なドライブです。
仮想ドライブを導入すると、CD・DVDドライブなどの物理ドライブがなくてもディスク内のデータを利用できるというメリットがあります。
ディスク認証の手間を省いたりソフトを共有したりする用途でも使えるので、導入しておくと非常に役立つでしょう。
本記事では仮想ドライブソフトのうち、おすすめのフリーソフトを紹介しました。
本記事を読んで仮想ドライブ機能を試したくなった人は、ぜひこちらのソフトをダウンロードしてみてください。
「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトをお勧めします。目指せ、あらゆるジャンルの素晴らしいソフトを発掘することを。「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトのレビューを更新し続けています。