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CDとDVDの明確な違いをご存知でしょうか。一般的には、「音楽を聞くもの」DVDは「映像をみるもの」という、イメージをもっているかもしれません。しかしDVDのなかには、DVDオーディオと呼ばれる音楽が収録されたものや、映像が収録されたCDなども存在します。
またCD・DVDにはさまざまな規格があり、それぞれに特徴や用途が異なるのです。ある程度理解しておかないと、混乱してしまうこともあるでしょう。そこで今回はCDとDVDの違いについて詳しく解説していきます。
DVDは直径12cm、厚さ1.2mmの円盤形記録メディアです。そのサイズと形状はCDとほぼ同一です。また、DVDには市販されているDVD-ROMをはじめ、さまざまな規格が用意されております。用途によって使いわけたり、その規格でなければ収録できなかったりするデータなども存在するのです。
DVD-R(+R)は一度だけ記録できるDVDです。書き込みを完了すると取り消しや、上書きなどは利用できません(ただし録画用で、ファイナライズを行なっていない場合は空白エリアに記録可能)。またDVD-Rは、片面一層ディスクという特徴があります。価格が安くどこで入手できるDVDのため、最もポピュラーな存在といえるでしょう。
DLはDualLayer(デュアルレイヤー) のことで、片面二層ディスクのことを指しています。容量が約2倍になることで、多くのデータを収録可能です。長時間の録画や、リッピングしたデータの書き込みに向いています。ただし記録・再生には、DVD-R DLに対応したドライブが必要になります。機種によっては使えません(現在の機器はほぼ対応している)。
約1,000回の書き込みが可能(メーカーによって異なる)な、DVDです。失敗したデータの書き込みのやりなおしや、上書き保存などを利用できます。非常に汎用性の高いDVDといえるでしょう。
またDVD-Rと比べて耐久性が高く、時間経過による読み込み不良になりにくい性質をもっています。ただしDVD-Rと比べて価格が高いため、用途によって使いわける方が得です。
DVDでは最高の10万回の書き込みに対応しております。対応の機器であれば再生や、録画を行えます(DVDスーパーマルチドライブなど)。またディスク式とカートリッジ式があるのも特徴です。一般的な用途では、あまり使うことのないDVDともいえるでしょう。
DVDの容量は、片面一層式の4.7GBが基本となっています。映画やLIVE DVDなどは、片面二層式を採用していることが多いのです。その場合は8.5GBとなっています。またほとんど流通していませんが、両面仕様のものありその場合は、9.4GBが最大容量となっています。
DVDではこれ以上の容量は存在しません。さらに上位のブルーレイディスクであれば、数十GBの容量を収録できるようになっています(現在はウルトラブルーレイといわれる、数百GBの容量を収録できるBlu-rayもある)。
DVDを書き込みに利用する際には、下記の2点に注意する必要があります。
・ DVDの規格とドライブ(レコーダー)の規格が同一である
・ 他の機器で再生できる書き込みに対応しているか
DVD-Rであれば、ほとんどのDVDプレーヤー、DVDドライブで対応しています。しかしRWやDL、RAMといった規格は対応している機器でなければ、書き込みも読み込みもできません(RWは読み込める)。買ったはよいものの、使い物にならないこともあります。そのため確実に対応している機器を選ぶ必要があります。
パソコンで使用する場合DVDマルチドライブかブルーレイドライブであれば、規格の心配をする必要はないでしょう。DVDレコーダーであっても、最近のものやブルーレイレコーダーであれば規格を気にする必要はほとんどありません。
「他の機器でも再生する人に貸したりする」場合であれば、汎用性の高いDVD-Rをおすすめします。
CDにはDVDと同じ12cm以外に8cmディスクも存在していました。しかし現在では使用されていないため、12cmディスクのみとなっています。CDはDVDより容量が小さく、記録媒体としての歴史も古いため種類はそれほど多くありません。以前はデータ保存としてCDを使用していましたが、現在ではほぼ使われなくなりました。
CD-RはDVD-Rと同じように、一度だけの書き込みに対応したCDです。上書きや取り消しはできません。主に音楽データを保存するなど、パソコンデータの記録用途として使うものとなります。映像や動画の保存には、ほとんど使用しません。
DVD-RWと同様、繰り返し書き込み可能なCDです。上書き保存や取り消しにも対応しています。書き込み、再生には専用のドライブが必要になります。しかし現在のドライブであればすべて対応しているため、あまり気にする必要はありません。
市販されている音楽CDやゲームディスクなどに、利用される規格です。読み取り専用なため書き込みすはできません。CDに対応した機器であれば、すべて読み込み可能となっています。
CDの中には映像を収録したVCD(ビデオCD)という、特殊規格でDVDと似たような機能をもったCDがありました。とはいえ容量がCDと同一であるため、動画データは圧縮されたものです(VHSの三倍モードと同じ画質)。DVDと比べると品質は悪いものであったため、普及することはありませんでした。
そのほかにもDVDの前身ともいえる、レーザーディスクシステムなどがありました。こちらはサイズが大きく両面ディスクであったため、入れ替えする手間があるというデメリットがあったのです。どちらもDVDの登場で、実質的に消滅しています。現在ではCD・DVD・ブルーレイの、3つがメディアとして残っています。
ここではYahoo!知恵袋で、いくつかの質問を収集してみました。気になる点があればこちらを参照してみてください。
DVD-Rは、業界団体DVDフォーラム(DVD Forum)が規格したDVDです。最初に登場したことから普及していました。しかしDVD+Rは、業界団体のDVD+RWアライアンス(DVD+RW Alliance)が、独自に開発した規格です。DVDフォーラム規格との互換性はあるものの、同一規格ではないため別名になったものです。DVD-Rに比べて互換性が高く、古いレコーダーやドライブでも読み取りできるというメリットがありました。
基本的な機能はまったく同じですが、書き込み回数に違いがあります。DVD-Rは一度のみの書き込みに対応しているのに対し、DVD-RWは約1,000回の書き込みに対応しています。書き込み失敗のやりなおしや、上書きなどを行えるというメリットがあるのです。また読み込み不良の回避や、耐久性の面でもDVD-RWの方が優れているという特徴があります。
映画やアーティストのライブが収録されている市販DVDの多くは、片面二層(8.5GB)ディスクを採用しています。これは市販されているDVD-R DLと同一の容量で、特別仕様ではありません。データ容量が大きいほど、画質や音質的に有利です。そのため市販DVDでは片面二層ディスクを採用しています。
DVDのデータ容量は4.7GBと表示されていますが、実際は4,700,000,000 byte÷1024 ÷1024÷1024≒4,377Gとなります。これはメディア側で行う計算方式と、PCやレコーダー側で行う計算式が異なるために、起こってしまう問題です。
この数式だと4.3GBに対応できそうに感じるかもしれません。しかしファイル容量や別データなどで余分なデータを消費してしまうため、ギリギリで足りないという現象が起こってしまうようです。安全にデータを保存するなら、4.2GBくらいで収めてしまった方がよいかもしれません。
DVDレコーダーなどで、地デジやBSなどのデジタル放送を録画した場合もあるでしょう。そのデータをDVDに書き込むことで、他の機器でも視聴可能になります。しかしそのデータをPCに取り込む場合は、CPRMというコピープロテクトを解除しなければ取り込めません。CPRMを解除するには、別途解除用ソフトが必要です。
今回の記事ではCDとDVDの違いについて、詳しく解説をいたしました。現在はブルーレイディスクなどの上位メディアが存在します。しかしレンタルや市販でもDVDで主流であるため、これからもDVDの取扱は続いていくものでしょう。
その一方でCDに関しては、現在ストリーミング配信やダウンロードでの音楽配信が主流になっていきました。活躍の場は減り続けているといえるかもしれません。今後は余程のことがない限り、CD-Rを使うタイミングはなくなっていくでしょう。どの規格が使う用途に向いているのか、価格と相談しながら使ってみることをおすすめします。