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MP3を再生したとき、ディスプレイに思ってもいないタイトルやアーティスト名が出てきたり、おかしな順番で再生されて、びっくりしたことはありませんか。これはMP3タグに間違った情報が記入されているためです。修正するためにはMP3タグを編集する必要があります。以下でその作業に便利な、無料のMP3タグ編集ソフト5種類と、その使い方を紹介します。
MP3タグとは、MP3ファイル内にあるアーティストや曲名などの楽曲データを管理するための情報のことです。パソコンやポータブルプレイヤーで楽曲を再生したときに、画面に表示されるので、目にしたことがあるのではないでしょうか。
MP3タグを使えば、現在再生している音楽が何であるかわかるだけでなく、アーティストやジャンルといった、さまざまな情報による整理や管理が可能になるため、とても便利です。
MP3タグは、たまに間違っていたり、期待する情報が入力されていない場合があります。また、ダウンロードした先・規格・製作者などによっても、記入内容が異なります。そのようなときに、どうやってMP3タグを直せばよいのでしょうか。MP3タグは、iTunesやXアプリといった音楽管理ソフトを使い、1曲ずつ情報を書き換えれば修正できます。数曲直すだけなら、これで十分でしょう。
もし、大量のMP3タグを編集するときは、どうすればよいのでしょうか。カセットやMDあるいはレコードといった古いメディアや、あまり流通していないCDなどをもとにしてMP3を作成した場合、MP3タグに情報が正確に記入されていなかったり、まったく取得できないこともあります。このような大量の情報を記入したり修正したいときは、音楽管理ソフトはあまり向いていません。そこで便利になるなのがMP3タグの編集ソフトです。
MP3タグ編集ソフトを使えば、大量の情報の書き換えであっても、MP3タグの追加であっても、音楽管理ソフトを使うよりも手早く作業を終えることができます。
公式サイト:https://www.mp3tag.de/en/index.html
使いやく高機能であると評判が高いMP3タグ編集ソフトです。Windows10にインストールすることができます。各種音声ファイルや動画ファイルのタグを、手動もしくは自動で編集することが可能です。アルバムアートを取り込むこともできるので、古いメディアから作成したMP3の編集にも向いているでしょう。対応しているフォーマットの数も多いです。ただし、インストールするヴァージョンによっては日本語化パッチが必要なものもあるので、注意してください。
MP3タグを編集したいファイルもしくはフォルダーを「MP3tag」のメイン画面(ファイルビュー)にドラッグ&ドロップすると、それぞれの楽曲の編集ができるようになります。ファイルビューに表示されているファイルから編集したいものを選ぶと、左側画面にタグパネルにタグ情報が表示されます。あとは、好きな項目を書き換えるだけです。「MP3tag」は、タイトル、アルバム名、ジャンルといった一般的な項目のほかに、iTunesのクラシック音楽専用タグにも対応しています。このソフトでタグ情報を整理すれば、指揮者や楽章表示もできるようになります。
公式サイト:https://www.xdlab.ru/en/
このソフトは、Windows10で使える、非常に高性能なMP3タグ編集ソフトとして知られています。MP3ファイルを項目ごとに整理してくれる機能があるだけでなく、名称などの書き換えや変更を、自分が指定した形で一気にすることが可能です。ID3タグだけでなく、APEv2などのタグにも対応しており、タグ情報の欠損部を自動的に埋める機能も持ち合わせています。インターフェイスもシンプルな構成なので、MP3タグの編集に不慣れな人でも使いやすいソフトではないでしょうか。
タグ情報の編集方法は、画面に編集したいMP3ファイルをドラッグ&ドロップして、右側に表示されたタグリストを書き換えるだけです。作業が終わったら、右下の保存を押してください。なお、ツールバーから「リネーム」を選択すれば、タグ情報をもとにファイル名を作成します。また、「オンライン」を選べば、ファイル名を元にしてタグ情報やアルバムアートワークをオンラインから入手します。
公式サイト:https://kobarin.sakura.ne.jp/
Windows10に対応しているMP3タグ編集ソフトです。Excel(エクセル)のようなデザインと使い勝手なので、MP3タグ編集に慣れない人でも抵抗感が少ないのではないでしょうか。「STEP_K」では、セルに記入された情報を変更するだけで、タグの編集ができます。
このソフトは、複数のタグ情報を一括で変換できるだけでなく、半角文字と全角文字を入れ替えたり、ひらがなとカタカナを入れ替えるといった、タグ編集に便利な機能を備えています。また、音楽プレイヤーとの連携機能もあるので、プレイリストとして日常的に使うのにも便利です。
MP3タグの編集をするには、まずメニューバーからファイルをクリックし、編集したいMP3ファイルが含まれたフォルダーを選択してください。すると、フォルダー内に含まれたMP3の情報が横並びに表示されます。その中から、編集したい項目をダブルクリックして選択し、内容を書き換えてください。編集が終わったら、メニューバーの「ファイル」から「タグ情報を更新する」を選び、編集作業終了です。なお、「STEP_K」は対応するプラグインがインストールされていないと、MP3などのファイルが読み込めません。その場合は、利用する前にプラグインをダウンロードしてください。
ダウンロードサイト:https://sourceforge.net/projects/mp3diags/
MP3を大量に管理していると、トラック番号におかしな数字が紛れこみ、正しい順番で曲再生ができないというトラブルが起こることがあります。「MP3 Diags」はそんな不正トラック番号を修正するのに向いているMP3タグ編集ソフトです。
VBRヘッダ(可変ビットレート)の問題修正にも役立つので、ビットレートが問題でファイルが再生できないときには、このソフトを使ってみるとよいでしょう。「MP3 Diags」は、Windows10だけでなくmacOSやLinuxでも使えます。
まず、新規セッションの作成をします。「Create new session」画面にフォルダーが表示されるので、編集したいMP3ファイルが含まれるフォルダーにチェックを入れて「OK」をクリックしてください。メイン画面が開いたら、画面上部のツールバーにあるタグ状のアイコンをクリックします。警告画面が開くので「OK」を選択します。すると「Tag Editor」画面が開くので、編集したいファイルのタグを選んで、情報を書き換えてください。情報の編集が終わったら、画面左上にあるフロッピーディスク状のアイコンをクリックして、編集した情報を保存します。
公式サイト:https://picard.musicbrainz.org/
このソフトはWindows10だけでなくMacやLinuxでも使えます。さまざまなメディア規格に対応しているだけでなく、データベースを確認してMP3ファイルに適切なタグ付けをしたり、管理しやすいように自動整理させるといった機能も兼ね備えている、使い勝手のよいソフトです。
AcpistIDテクノロジーによって、MP3ファイルにまったくタグデータがない状態でも、正しいタグを検出します。このソフトは、サードパーティのプラグインを追加することで、さらに機能を拡張することも可能です。
MP3タグを編集するには「MusicBrainz Picard」起動させたのちに、画面上部の「フォルダーの追加」もしくは「ファイルの追加」をクリックし、編集したいMP3を選択します。すると、画面下部にタグ情報が表示されるので、そこから目的の部分を編集してください。編集後は右クリックから保存を選びます。なお、オンラインからファイルにタグ付けする場合は、ファイル選択後に「検索」をクリックしてください。
MP3タグは、情報をダウンロードした先や規格によって内容が異なるだけでなく、間違って入力されることもあります。そのような場合には、MP3タグを修正するとよいでしょう。しかし、1つずつ修正するのはとても大変な作業なので、MP3タグ編集ソフトを使うことをおすすめします。今回は評判の良いMP3タグ編集ソフトを5種類紹介しました。それぞれに得意な分野があるので、自分に最適なものを選ぶとよいでしょう。
「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトをお勧めします。目指せ、あらゆるジャンルの素晴らしいソフトを発掘することを。「其れこそ私が欲しいソフトだ」と思わせるようなソフトのレビューを更新し続けています。