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携帯デバイスなどで気軽に動画を撮影する事ができる時代です。編集もまた、携帯やPCなどでフリーソフトを使って気軽に編集することも可能になりました。そうした動画を編集して自分たちで利用したり、動画サイトなどにアップロードする際には、うまく編集できているかとても気になるものです。自分で動画を編集しているとよく起こる問題がいくつかあります。それが音ズレです。音ズレとは、編集した動画の、映像と音声がズレてしまうことを指します。
せっかく自分で動画を撮ったり素材を用意して、編集して作った動画の音がズレていたら、違和感がありますし、残念に思うことでしょう。何より、自分の手で直さなければいけませんが、原因も直す方法も分からなければ打つ手がありません。まず、自分で編集した動画が音ズレする原因は何なのでしょうか。
それがわかったら、次に修正をしなければいけませんが、どこでどのように直せるのでしょうか。例えば使っていた編集ソフトでどうにかなるのか、PCのソフトを使うのか、スマホのソフトでいいのか、有料か無料か、ブラウザのサービスで良いのかなど、まとめていきたいと思います。
動画編集をするとそれなりの確率で起きてしまう音ズレ問題。これらの原因自体は既に明らかになっています。まず、動画や音声にはコマというものがあります。要は1つ1つの写真や音などが連続することで動画や音声になるわけです。これはアニメの原理でも同じなのでわかりやすいかもしれません。
コマが音ズレの原因だとして、大きく分けるとズレている理由はいくつかに分かれます。
・動画と音声のコマのズレが原因の場合。これは編集によって動画と音声をいじることによって、動画と音声ではぞれぞれコマ数は違う場合があるので、出来上がりの動画にもズレが出てしまうケースです。
・また、動画同士のコマのズレがあるケースも存在します。編集では当然、動画と動画を切り貼りすることも多いはずです。
実は動画であってもコマ数の違いは起こりうるのです。例えば50fpsや60fpsなどの表記を見たことのある人も多いのではないでしょうか。こうした動画同士を切り貼りすることでズレが生じてしまうケースもあります。
・また、音声データ同士のコマ数の違いがある場合、それによってもズレが生じてしまいます。これが生じるのは、音楽に使われる音声データのコマ数と、動画に使われる音声データのコマ数が違うケースが多々あるためです。
・コマ数とは直接関係ないハード・ソフト側の問題として、動画編集に用いるPCやスマホの処理能力が低かったり、OSが最新でないといった問題があると、編集の際にズレが生じてしまう可能性があります。
このように、動画編集の段階で起きる音ズレには、主にコマ数の違いによるものと、編集側のスペックによるものが挙げられます。こうした問題を解決するにはどうしたらいいのでしょうか?基本的には編集ソフトか動画再生ソフトを使って補正していくことになりそうです。ここでは、まずPCで音ズレを直す方法について解説していきます。
Avidemuxはオープンソースの動画編集ソフトです。フリーソフトなのですが、多種多様な加工が施せるなど高機能であるために多くの動画編集者が利用しているソフトになります。
フリーソフトであるため、Web検索をして無料でインストール可能です。
・ソフトを起動したら、ファイルを選択して編集したい動画をアップロードしましょう。
・音ズレ補正をするには、映像出力・音声出力を選択して、Copyを押し、シフトにチェックを入れてから映像と音声のズレの分だけ、ミリ秒(1000分の1秒)を入力して補正します。
・なお、映像の方が音声に先行している場合はマイナス、遅行している場合はプラスに設定します。
これで保存したら映像を保存しましょう。
MKVtoolnixもまた、高度な動画編集が可能なフリーソフトです。これを利用して音ズレを解消することができます。
対応するOSは、Windows・MacOS・Linuxなどです。
・まずは自分のOSに合ったバージョンのMKVtoolnixをインストールしましょう。フリーソフトなので無料で利用できますが、配布元のサイトは信頼できるところかどうかしっかりと確かめましょう。
・補正したい動画を再生し、ずれていると感じるポイントをピックアップしていきます。次にソフトを起動したら、動画をアップロードして音声・映像のファイルの形式が出てきます。
・音声の方を選択して、ディレイの欄にms単位で修正したい分だけ入力していきます。
・動画の方が先で、音声が遅延している場合にはマイナスを付けて入力し、動画の方が後で音声が先行している場合にはプラスを付けて入力します。
音ズレTubeは、また違った角度から音ズレを補正できるサービスです。Webサービスであるため、ダウンロード・インストールの必要はありません。
容量や重さをあまり気にすることなく、手間もかかりません。これまでご紹介してきたのは元の動画をミリ秒単位で音声ファイルを補正していくものですが、音ズレTubeは、音ズレが生じているYouTubeの動画を、URLを貼って補正した後に再生できるサイトです。
これは自分の持っている動画を直したいというよりも、他の人がアップロードした動画で音ズレが気になるものを直して再生したり、自分がアップした動画で音ズレしていたものを自分で再生する際に気になるからちょっと直したい時に使えるものです。インストール不要の、こうしたサービスを利用するのも一つの手でしょう。
iPhoneで動画の音ズレを修正したいのなら、気軽に利用する事ができるのがiMovieです。iMovieはiPhoneにデフォルトで入っている動画編集アプリです。スマホの画面でも十分利用できます。これで音ズレを直す方法は簡単です。まずは編集したい動画ファイルを追加し、新規プロジェクトを立ち上げます。
動画には映像トラックと音声トラックがあります。このトラックを切り離すことで、お互いに独立して編集できます。音声と動画が然り合うようにどちらかを切り取ったりズラしたりして対応しましょう。
iPhoneではiMovieを利用して音ズレを補正する事が可能になりましたが、Androidではそういったデフォルトの動画編集アプリはありません。そのため、無料で使えるアプリの中から探すことになります。その中でも動画再生や編集に便利で、シンプルに使いやすいのが、VLCです。AndroidではVLC for Androidというアプリになります。Googleプレイストアからダウンロードできます。
VLCを使って音ズレを直すためには、まずメディアから補正したい動画ファイルをアップロードします。動画を開いたらメニューバーのツールからトラックの同期化を選択しましょう。トラックの同期化が、音ズレ調整のために使える機能となります。オーディオトラックの同期化を選択し数字を調整して音声と映像を合わせていくことで、音ズレを解消できます。
同じく、Androidで使える動画編集アプリであるキネマスターも、音ズレの補正のために利用することができます。アプリ内課金はあるものの、ダウンロードや基本的なものは無料であるため、高機能な編集を使いやすいのが特徴です。
UIも良く、スマホの画面でも編集しやすい事もメリットの一つです。キネマスターを利用して音ズレを補正するために必要なステップは、基本的に他の動画編集アプリと大差ありません。動画には映像トラックと音声トラックが存在しますが映像と音声で合っていない箇所を判別したら、片方のトラックをズラしたりカットする事で補正できるのです。キネマスターは映像トラックと音声トラックが綺麗に切り分けられているのでやりやすくなります。
BeeCutも、非常に使いやすい動画編集ソフトです。PC版もありますがAndroid版のアプリでも利用する事が可能になります。
BeeCutは非常に高い機能を持った動画編集アプリです。基本的に映像と音声を切り分けてトリミングしたりズラしたりする事が出来れば、音ズレの解消をすることが可能です。
BeeCutをインストールしたら、アプリを起動して動画をインポートします。動画を選択したらデタッチを押して、映像トラックと音声トラックを切り分けましょう。
切り分けられたら映像や音声のトリミングや位置をずらすなどの措置を取って、音ズレを修正しましょう。
さて、ここまで動画の音ズレについて解説してきました。音ズレは自分で動画を撮ったり作ったりして編集をすることで起こる、映像と音声が合っていない事象のことを指します。これは、編集者のPCやスマホのスペックの問題である場合もありますが、大半は映像や音声のコマにズレが生じる場合に起こるものです。こうした問題を解決するためには、ソフトウェアを使うかWebのサービスを利用する必要があります。PC向けに提供されている音ズレを解消するソフトは、複雑な作業が必要ですがミリ秒単位でコマを前後に調整する事ができます。
また、こうしたソフトウェアを使わずにWebサービスを利用して間に合わせることもできます。YouTubeに上がっている動画で音ズレが発生しているものを、URLを貼って音ズレ補正をしたものを再生できるサービスです。インストール不要でブラウザで利用できるので便利なものです。そしてスマホでも訪れの解消をする事ができます。それが、無料で使える動画編集サービスを利用する方法です。音ズレは映像と音声トラックのズレなので、これをズラしたり切り取ることで解消できるのです。ぜひチャレンジしてみてください。
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