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「AviUtlを使ってみたいけど、使い方がわからない……」
『AviUtl』は無料で利用できる便利な動画編集用ソフトです。
ただ、シンプルで操作性が良いとはいえ、これまで使った経験がない人はどうやって使うのかよくわからないですよね。
そこで本記事ではAviUtlの使い方というテーマで、AviUtlのダウンロード・インストール方法から各機能の使い方まで丁寧に解説します。
おすすめのシステム設定についても紹介しているので、「いますぐAviUtlが使いたい」という人はとくに必見です!
『AviUtl』(エーブイアイ・ユーティーエル、またはエーブイアイ・ユーティル)は、Windows向けの動画編集ソフトです。フリーソフトですので、誰でも気軽に利用できます。
導入作業が有償ソフトより若干面倒なものの、プラグインやスクリプトによる拡張性が高いため、中級者以上にもおすすめです。
拡張が必要なものも含めると、以下のような編集機能が使用できます。
上のように、主要な動画編集作業はほとんど網羅しています。逆にAviUtlが苦手なものとしては、以下のような作業が代表的です。
ただ、このような機能が必須なのはよほどの上級者か、データが大きい素材ばかりを扱う人くらいでしょう。これからAviUtlを使い始める初心者にとっては十分すぎるほど機能が充実しているので、とくに心配する必要はありません。
合わせて読む >>
AviUtlでMP4ファイルの読み込み・出力を行う方法
AviUtlのプラグインとは? おすすめのプラグインも紹介!
AviUtlを使用するには、まずAviUtl本体をダウンロードする必要があります。また、動画編集を行いやすくするため、「拡張編集Plugin」というものも一緒にダウンロードしておくのがおすすめです。
「拡張編集Plugin」を含めた具体的なダウンロード手順は以下の通りです。
1. AviUtlの配布元ページに移動する
2. 「AviUtl」と「拡張編集Plugin」のうち、日付が一番新しいものをダウンロードする
3. ダウンロードが完了したら、上記2つのzipファイルを展開する
4. 展開後、「拡張編集Plugin」のフォルダ内のファイルをすべて「AviUtl」のフォルダ内に移動する
5. 「AviUtl」のフォルダ内にある「aviutl.exe」をダブルクリックすればAviUtlが起動する
・AviUtlのお部屋(配布元ページ)
http://spring-fragrance.mints.ne.jp/aviutl/
AviUtl本体は「aviutl○○(番号).zip」、拡張編集Pluginは「exedit○○(番号).zip」というフォルダ名がつけられています。2021年10月27日現在、最新版は以下の通りです。
古いバージョンのダウンロードページも残っているため、最新版と間違えてダウンロードしないように注意してください。
AviUtlではシステム設定を変更できるため、本格的に使う前に初期設定を行いましょう。以下でおすすめ設定を紹介しますので、とくに初めて使用する人は参考にしてみてください。
写真出典:https://sosakubiyori.com/
AviUtlのシステム設定を確認するには、以下の手順で設定画面を開きます。
1. AviUtlを起動する
2. 画面上部の「ファイル」を押す
3. メニューが表示されるので、「環境設定」の中から「システムの設定」を選ぶ
4. システムの設定画面が表示され、設定の確認・変更ができるようになる
5. 必要に応じて設定を変更し、「OK」を押して設定画面を閉じる
システム設定では、扱える画像の最大サイズや最大フレーム数、キャッシュサイズなどを変更できます。自分の使用目的や好みに合わせてカスタマイズするとよいでしょう。
AviUtl初心者におすすめのシステム設定は以下の表の通りです。
最大画像サイズ | 2200×1200(デフォルト値(1920×1080)より少し大きい値) |
最大フレーム数 | デフォルト値(320000) |
キャッシュサイズ | デフォルト値(256)※動作が重い場合は上げてもOK |
再生ウィンドウの動画再生をメインウィンドウに表示する | 自分の好きなほうを選択 |
「開く」でプロジェクトファイルを指定したときはプロジェクトとして開く | チェックを入れる |
編集のレジューム機能を有効 | 自分の好きなほうを選択(チェックを入れると編集内容が自動保存され、次回起動時に前回画面が表示される) |
ファイル選択ダイアログで上書き確認をしない | デフォルト(チェックを入れない) |
編集ファイルが閉じられる時に確認ダイアログを表示する | チェックを入れる |
関連ウィンドウ同士を移動時にスナップする | 自分の好きなほうを選択 ※ 迷ったらデフォルト(未チェック) |
参考:【AviUtl】拡張編集の環境設定【各項目解説】
https://aviutl.info/kakutyouhennsyuu-kannkyousettei/
画像サイズは、エフェクト加工時に元の素材画像より大きくなってしまう場合があります。デフォルト設定は1920×1080ですが、少し余裕を持たせておくと思わぬトラブルを回避できるでしょう。
ここでは、AviUtlの使い方を機能ごとに分けて説明します。主要な機能に絞ってまとめていますので、初心者はぜひAviUtlの動画編集時に参考にしてみてください。
本記事では、拡張編集プラグインは導入済みという前提で使い方を解説しています。まだ導入していない場合、本記事を参考に拡張編集プラグインを導入しておきましょう。
写真出典:https://denno-sekai.com/
AviUtlはプラグインを導入することで、さまざまな拡張機能が使えるようになります。プラグインの種類によって多少手順は変わってきますが、大まかな手順は以下の通りです。
1. 初めてプラグインを導入する場合、AviUtlの本体フォルダに「Plugins」という名前で新規フォルダを作っておく
2. ダウンロードページから目的のプラグインをダウンロードする
3. ダウンロードしたデータを展開する
4. 展開後のフォルダから中身のファイルを「Plugins」フォルダに移動する
5. 初期設定が必要なプラグインの場合は設定を行う
「Plugins」フォルダは必須ではありませんが、プラグインのファイルがどこにあるか見つけやすいので作っておくと便利でしょう。
AviUtlで使えるプラグインは多種多様な種類のものがあります。基本的には好みにあったものを適宜導入していけば大丈夫ですが、初期状態では扱えるファイル形式が少ないという弱点があります。そのため、以下の2つのプラグインは導入しておくとよいでしょう。
写真出典:https://aviutl-douga.com/
拡張編集プラグインをインストールした場合、AviUtlに読み込んだ動画ファイルを「タイムライン」で管理できます。タイムラインを表示させる手順は以下の通りです。
1. AviUtlの操作画面上部のメニューから「設定」を開く
2. 「拡張編集の設定」を選ぶとタイムライン画面が表示される
タイムラインでは、「どのタイミングでそれぞれの動画を再生するか」「動画全体の長さをどのくらいにするか」などを管理できます。
また、一つひとつの動画用素材(オブジェクト)の表示時間・再生タイミングも調整可能です。タイムライン上でオブジェクトの右端にカーソルを合わせてドラッグ&ドロップすると、長さを簡単に変更できます。
「拡張編集の設定」が表示されていない場合、拡張編集プラグインのインストールに失敗している可能性もあります。その場合は再度AviUtlと拡張編集プラグインをダウンロード・インストールしてみましょう。
動画ファイルを編集するには、まず目的のファイルを読み込まなくてはなりません。拡張編集プラグインを入れている場合、ファイルの読み込みは以下の手順で行ってください。
1. タイムライン画面を開く
2. タイムライン画面上に動画ファイルをドロップ&ドロップする
3. 「新規プロジェクトの作成」画面が表示されるので、解像度や音声レートなどを決める
4. 「OK」を押すと設定が反映され、動画の読み込みが完了する
「読み込むファイルに合わせる」を有効にしておけば、元ファイルの解像度やレートに基づいて自動で読み込み設定を決定してくれます。特殊な設定にしたい場合を除き、基本的に有効にしておいて問題ありません。
拡張編集プラグインを入れていない人は、画面上部の「ファイル」から動画ファイルを指定したり、本体画面にドラッグ&ドロップしたりすればファイルを読み込めます。
写真出典:https://yuzuyu3.com/
AviUtlでは動画編集の基本となるカット・削除を行えます。AviUtlで各オブジェクトのカット・削除編集作業を行うには、タイムライン上で以下の作業を実施します。
1. タイムラインに動画を読み込む
2. タイムライン上で編集したい動画にカーソルを合わせて右クリックする
3. 出てきたメニューから「分割」を選ぶと動画がカットされる
4. 不要な動画ができた場合、右クリックして「削除」を選ぶかダブルクリック後にDeleteキーを押して削除する
動画がカットされる位置は、環境設定によって異なります。デフォルトの場合はカーソルのある位置でカットされてしまうので、右クリックする場所に注意しましょう。
環境設定を変更すると、インジケーター(赤い縦線)のある位置を基準にしてカットすることも可能です。
写真出典:https://sosakubiyori.com/
AviUtlではシーンチェンジやノイズ除去など、投稿動画でおなじみのエフェクトをかけられます。今回は「設定ダイアログ」を利用したエフェクトの追加手順を紹介します。
1. タイムラインを開き、エフェクトをかけたいオブジェクト(動画素材)をダブルクリックする
2. 「設定ダイアログ」という編集画面が表示される
3. 設定ダイアログ上で右上にある「+」ボタンを押すか、右クリックして「フィルタ効果の追加」を選ぶ
4. 表示されたメニューから追加したいエフェクトを選ぶとエフェクトがかかる
5. 必要に応じて細かいパラメータを変更する
エフェクトのかかる順番は、設定ダイアログ上で上側に表示されているものが先です。順番を入れ替えるには、エフェクトを右クリックして「フィルタ効果を上(下)に移動」を選んで調整してください。
また、間違えて追加した場合をはじめ、エフェクトを削除したいときもあるでしょう。そのときは設定ダイアログ上で目的のエフェクトを右クリックし、「フィルタ効果の削除」を選んでください。
エフェクトは何パターンか異なるかけ方があるので、下記ページを参考にして使い分けられるようになっておくと後々便利です。
・【AviUtl】エフェクトの掛け方と使い方
https://aviutl.info/efekuto-kakekata/
AviUtlでは、タイムライン画面から字幕(テロップ)を追加できます。タイムライン画面を表示させた後、以下のような作業を実施してください。
1. タイムライン上で右クリックし、「メディアオブジェクトの追加」を選ぶ
2. 表示されたメニューから「テキスト」を選ぶと、字幕用のオブジェクトがタイムラインに追加される
3. 追加した字幕用オブジェクトをダブルクリックし、設定ダイアログを表示する
4. 設定ダイアログ下部の入力欄に字幕として表示するテキストを入力する
5. 必要に応じて設定ダイアログ上部で字幕の設定を変更する
字幕用の吹き出しの枠やアニメーションは、外部のスクリプトを利用するとバリエーションを増やせます。高度な編集を行いたい人はスクリプトの導入も検討してみてください。
写真出典:https://aviutl-douga.com/
エフェクトや字幕を編集して動画編集が終了したら、動画のエンコード(出力)を行わなければなりません。エンコードを行うには、以下の手順を実施してください。
1. AviUtl操作画面の「ファイル」を開く
2. 「AVI出力(Ctrl+S)」もしくは「プラグイン出力」を選択する
3. 「プラグイン出力」を利用する場合、エンコーダーとして用いる出力プラグインを選ぶ
4. 出力設定を必要に応じて変更し、動画ファイルを出力する
動画投稿サイトに動画をアップロードしたい場合は、基本的に「プラグイン出力」を選びます。ただしこちらを利用するときは使いたい拡張子に応じた出力プラグインを導入しておく必要があります。出力プラグインを導入していない状態では、「AVI」形式の動画ファイルしか出力できません。
出力プラグインとしては、使い勝手のよいMP4ファイルを扱える『かんたんMP4出力』が便利です。出力設定画面もシンプルなので、初心者でも使いやすいでしょう。
・Aviutl プラグイン 「かんたんMP4出力」
https://aoytsk.blog.jp/aviutl/34586383.html
本記事ではAviUtlの使い方というテーマで、以下の内容を中心に解説しました。
AviUtlは誰でも無料で利用できる動画編集ソフトです。フリーソフトであるにもかかわらず字幕や音声の追加・編集からエンコードまで主要な機能を網羅しており、幅広い層に愛用されています。
デフォルトの状態でもAviUtlは十分便利です。しかし、プラグインやスクリプトを利用すれば複雑な音声加工機能をはじめ、さらに機能を拡張できます。
本記事を参考にAviUtlを導入し、動画編集作業をより快適にしてみてはいかがでしょうか。
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