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「AviUtlでMP4形式のファイルが使えないんだけど、どうしたらいいんだろう......」
初心者から上級者までたくさんの愛用者がいるフリー動画ソフト『AviUtl』。
ですが、初期状態のままだとMP4形式のファイルを読み込んだり出力したりできないのはご存じでしたか?
そこで本記事では、AviUtlでMP4ファイルの読み込み・出力(エンコード)方法を解説します! MP4ファイルの読み込みに失敗する場合の対処法もあわせて紹介しますので、ファイルが読めなくて困っている人はぜひ本記事をお読みください。
AviUtlでMP4ファイルを読む込むには、プラグインの導入が必要です。
本記事では、人気の入力プラグイン『L-SMASH Works』を利用したMP4ファイルの読み込み方法を紹介します。
合わせて読む >> AviUtlの使い方を初心者向けに徹底解説
AviUtlのプラグインとは? おすすめのプラグインも紹介!
MP4ファイルをAviUtlに読む込むための準備として、『L-SMASH Works』というプラグインを導入します。こちらのプラグインを入れると、MP4やMOVなど主要な動画ファイルが扱えるようになります。
AviUtlへ『L-SMASH Works』プラグインを導入する手順は以下の通りです。
1. 初めてプラグインを導入する場合、AviUtl本体のフォルダに「Plugins」という名前のフォルダを作成する
2. 『L-SMASH Works』のダウンロードページ (https://pop.4-bit.jp/?page_id=7929) からzipファイルをダウンロードする
写真引用元:https://denno-sekai.com/
3. zipファイルを展開後、中身のファイルのうち「lwcolor.auc」「lwdumper.auf」「lwinput.aui」「lwmuxer.auf」の4つを「Plugins」フォルダ内に移動する
4. 以上のインストール作業が完了したら、AviUtlの編集画面上部にある「ファイル」を開く
5. 「環境設定」の中から「入力プラグインの優先度の設定」を選ぶ
6. 「L-SMASH Works File Reader」を選択した状態で「上に移動」ボタンを押し、優先度をできる限り上げる
7. 調整が終わったら「OK」ボタンを押して終了する
・L-SMASH Works r940 release1 / mod1(ダウンロードページ)
https://pop.4-bit.jp/?page_id=7929
「Plugins」フォルダがなくてもダウンロード可能ですが、ファイルの管理しやすさを考えると作っておくのがおすすめです。
『L-SMASH Works』の導入では、すべてのファイルをAviUtlに移すわけではありません。必要なファイルは4つのみですので、間違えないように注意しましょう。
ダウンロードから初期設定まで完了したら、以下の手順で動画を読み込んでください。
1. 拡張編集のタイムライン画面を表示させる
2. タイムライン上にMP4ファイルをドラッグ&ドロップする
3.設定ダイアログが表示された後、読み込みが完了する
『L-SMASH Works』を用いてMP4ファイルを読み込む場合、特殊な動作は必要ありません。インストールさえ完了していれば、ほかのファイル形式と同じく、ドラッグ&ドロップだけで簡単に動画を読み込めます。
プラグイン設定を変更すると、動画ファイルを自動で動画データと音声データに分けて読み込むことも可能です。
AviUtlで編集した動画をMP4形式で出力するには、以下の2つの方法があります。
それぞれのプラグインを用いた出力方法について解説します。
『かんたんMP4出力』プラグインを導入すると、MP4形式で動画ファイルを出力できるようになります。
ここでは、出力作業前の準備と出力時の使い方について解説します。
MP4ファイルを形式で出力する準備として、まず『かんたんMP4出力』プラグインを導入します。導入方法は以下の通りです。
1. ダウンロードページから『かんたんMP4出力』をダウンロードする
2. ダウンロード完了後、zipファイルを展開する
3.展開済みのファイルのうち、「easymp4.auo」を「Plugins」フォルダ内に移動する
・Aviutl プラグイン 「かんたんMP4出力」 : プログ(ダウンロードページ)
https://aoytsk.blog.jp/aviutl/34586383.html
『かんたんMP4出力』プラグインが導入できたら、以下の手順で動画を出力できます。
1. AviUtl操作画面の「ファイル」を開く
2. 「プラグイン出力」のうち『かんたんMP4出力』を選び、「ビデオ圧縮」ボタンを押す
3.画質や音質の設定画面が表示されるので好みに合わせて設定し「OK」を押す
4. ファイル名や保存場所を設定し、「保存」を押すと動画が出力される
出力時の設定画面で変更できるものは以下の通りです。
「ハードウェアエンコード」はGPUを利用する出力方法ですので、GPU未搭載のPCでチェックを入れるとエラーが起こります。
続いては、『x264guiEx』プラグインを用いたMP4形式での出力方法を解説します。
こちらを導入すると、MP4およびMK4形式で動画を出力できます。
出力プラグインである『x264guiEx』を導入するには、以下の作業を実施してください。
1. ダウンロードページ右側にある「x264guiEx 2.xx」というリンクをクリックする
2. 「x264guiEx 2.xx」をダウンロードする
3.「auto_setup.exe」を実行するとx264guiExのインストールが開始される
4. ダウンロード先の設定画面が表示されるので、AviUtlが入っているフォルダーを指定する
5. インストール終了後、「インストールが完了しました」という表示が出ていれば「終了」ボタンを押す
6. 「インストールに失敗しました」と出ていればダウンロードからやり直す
・rigayaの日記兼メモ帳(ダウンロードページ)
https://rigaya34589.blog.fc2.com/blog-category-5.html
ファイル名については2021年10月29日時点での情報です。アップデートにより最新版がリリースされていれば、そちらをダウンロードしてください。
『L-SMASH Works』をはじめ、ほかのプラグインを導入するときはダウンロード後のファイルを「Plugins」フォルダに入れる操作が必要です。一方、『x264guiEx』ではインストーラーを用いてダウンロードするので、移動作業は必要ありません。
『x264guiEx』プラグインを導入した場合、以下の手順でMP4形式の動画ファイルを出力できます。
1. AviUtlの操作画面の「ファイル」を選ぶ
2. 「プラグイン出力」から「拡張 x264 出力(GUI)Ex」を選ぶ
3. 「ビデオ圧縮」ボタンを押して設定画面を表示する
写真引用元:https://vip-jikkyo.net/
4. 「プロファイル」から目的に合うプリセット設定を選ぶ
5. ファイル名を設定後、「保存」を押すと出力される
6. 『x264guiEx』の設定画面は『かんたんMP4出力』より複雑で、初心者だと「難しそう」と感じる人もいるでしょう。
しかし、「プロファイル」からあらかじめ用意されたプリセットを選ぶだけで設定が完了するので、実際はそれほど大変ではありません。以下は選択できるプリセットの一例です。
また、手動で設定を細かくいじることもできるので、複雑な設定を行いたい人にも向いています。
AviUtlでは、プラグインを導入したのにMP4ファイルを読み込めないというトラブルが起こることがあります。そんな時に備えて、ここからはAviUtlでMP4ファイルを読めないときの対処法を紹介します。
「今まさに読み込めなくて困っている」という人はぜひ対処法を実践にしてみてください。
とくにプラグインを導入直後であれば、AviUtlを再起動すると有効な場合があります。
AviUtlは起動時点で存在しているプラグインだけを認識する仕様です。そのため、すでにAviUtlを起動した状態でダウンロードやインストールを行うと、新たに追加したプラグインは読み込まれていない可能性があります。
プラグインの導入直後は必ず一度AviUtlを再起動するようにしましょう。
AviUtlを再起動してもプラグインが認識されていないなら、『L-SMASH Works』のダウンロード、インストール自体に失敗している可能性があります。プラグインを導入し直すことで、正常にMP4ファイルを取り扱えるようになるでしょう。
ダウンロード時にエラーが表示されていなかったか、また必要なファイルをすべて「Plugins」ファイル内に移動したかを念入りにチェックしてください。
プラグインは正常なのに動画ファイルが読み込めない場合、動画ファイル名や保管場所が原因かもしれません。これらを変更してみると解決する場合があります。
たとえば、動画名に英数字や日本語以外が使われているとエラーが起きやすいです。動画名にギリシャ文字や中国語などが含まれる場合、英数字だけのシンプルな名前に直してみてください。
『L-SMASH Works』の優先度を上げると、MP4ファイルを読み込める場合があります。
プラグインをAviUtlに複数導入すると、プラグイン同士が干渉しあって正常に動かなくなるケースも。こうしたときは、あらかじめ設定しておいた優先度が高い方を優先する仕様になっています。
動画ファイルを読み込むための『L-SMASH Works』の優先度が低いと、問題が起こったときに真っ先に使えなくなってしまいます。優先度をできるだけ高くしておけば、異常があっても正しく動作する確率が高まるのです。
プラグインの優先度は「環境設定」のうち、「入力プラグインの優先度の設定」にて変更できます。
最大画像サイズを超えるサイズの動画ファイルを読み込むと、エラーメッセージが表示されて読み込みに失敗します。その場合、システム設定から「最大画像サイズ」の設定を変更しましょう。
写真引用元:https://nonkina10-3.up.seesaa.net/
1. AviUtlの編集画面上部の「ファイル」から「環境設定」を開く
2. 「システムの設定」を選ぶと設定画面が表示される
3. 「最大画像サイズ」の幅と高さを読み込みたいファイルより大きい値に再設定する
4. 設定が完了したらAviUtlを再起動する
システム設定を変更しても、AviUtlを再起動するまで反映されません。設定を変更した後は毎回再起動するのを忘れないようにしましょう。
『L-SMASH Works』プラグインの設定のうち、「Libav+L-SMASH」のチェックを外すとMP4ファイルを読み込める可能性があります。
1. AviUtl編集画面上部の「ファイル」から「環境設定」を開く
2. 「入力プラグインの設定」のうち「L-SMASH Works File Readerの設定」を選ぶ
3. 表示された設定画面にて「Libav+L-SMASH」のチェックを確認する
4. チェックが入っていたらチェックを外し、「OK」ボタンで設定を終了する
「Libav+L-SMASH」は、読み込んだ動画ファイルを動画データと音声データに分けて開けるようになる機能です。非常に便利な機能ですが、有効にするとファイルを正常に読み込めない原因になることがあります。
本記事では、AviUtlでMP4ファイルを取り扱う方法について、以下の内容を中心に解説しました。
AviUtlは便利な動画編集用フリーソフトですが、初期状態のままだとMP4ファイルを扱う機能がそもそも付いていません。しかし、プラグインを導入すれば、MP4ファイルを読み込み・出力できるようになります。
MP4形式は動画において非常にメジャーなファイル形式です。動画編集ソフト上で扱えないとなると、毎回のように余計なファイル変換作業が発生してしまう可能性もあります。
本記事を参考にしてAviUtlでMP4ファイルを扱えるようにしておき、動画編集をスムーズに行える環境を作りましょう!
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