最近は、気軽に動画を撮影したりSNSを通じて多くの人に見てもらうことができるようになっているので、自分でも動画を編集したいという人が多くなっています。そこで、動画編集ソフトが必要となってくるわけですが、非常に多くのソフトが世に出ているため、どんな基準で選んだら良いのかが難しいところです。動画編集ソフトとして欲しい機能や選び方、そして世界中の多くの人に利用されている「avidemux」というソフトについてチェックしてみましょう。
動画で何をしたいかによっても変わってきますが、基本となる機能については押さえておきたいところです。たとえば、いらないシーンのカットや動画を連結させる機能、画質やトーンを調整するといったものです。また、動画の回転やフェードインとアウトといった効果の挿入、字幕の作成と挿入も多くのユーザーが求める機能となっています。他にも、音声の挿入と音ずれの調整、フィルターをかけるといった機能もあると動画の仕上がりが良くなります。
その上で、多くの動画ファイル形式に対応しているというのも、動画編集ソフトとして必要な条件となります。動画ファイルにはたくさんの形式があって、パソコンで再生するもの、SNSでよく利用される形式でスマホでの再生に向いているものなど様々です。それぞれの目的や視聴者に向けてベストの形式を選ぶ必要があるのですが、入力と出力の両方で多くのファイル形式に対応していると、別に変換ソフトを使って作業をする必要がなくなりますので、作業効率が上がります。
こうした機能をまんべんなく持ち、便利で使いやすい操作性を持っているのがavidemuxというソフトです。無料で使えるツールとしては、かなり高機能でよほど凝った動画でなければ、たいていの編集ができ、細かな調整もしやすいです。さらに、動画ファイル形式の変換を行うコンバータ機能も標準で備わっているので、一つのソフトでかなりたくさんのことができるわけです。
基本的な機能であるトリミング機能では、カットや複数の動画の連結などがシンプルな操作でできるようになっています。様々なフィルターをかけることも可能ですし、フェードイン・アウトなども簡単に入れられます。さらに、音声の修正も便利な機能があって、音ずれの修正や元の音声に含まれているノイズのカットなども高品質で行えます。こうした便利な機能があるため、世界中にファンが多く、各言語でパッチが作られています。日本語でも利用できるようにパッチが作られているので、インストール後、日本語化をすればすぐに利用できます。
動画編集というと難しい作業のようにも見えますが、このavidemuxを使うと簡単にできるのも特徴です。シンプルな操作性や分かりやすい機能の割り振りによって、初心者であってもすぐに求める動画に仕上げることができます。いろいろな効果も付けられますので、凝った動画を作りたいという人にもぴったりです。しかも、WindowsだけでなくMacOSなど複数のOSにも対応しているため、Macユーザーが本格的に動画編集をしたいというケースにも対応できます。
avidemuxは公式ホームページを持っているので、アクセスしてダウンロードページからソフトをインストールすることになります。また、いくつかのフリーソフト紹介サイトでもダウンロードできるようになっているので、そちらで行っても良いでしょう。通常、ダウンロードはWindows版とMac版の両方があるので、OSに応じてダウンロードボタンを選びましょう。ダウンロードファイルを落としたら、分かりやすいところに保存しておきセットアップを実行します。任意のフォルダを選んでインストールすれば、すぐに開いて使えるようになります。
avidemuxはインストールした状態では英語でしか表示されません。そのため、日本語で操作したいということであれば、言語パッチをインストールして日本語化する必要があります。ランゲージファイルはいくつか存在しますので、その中から完全日本語化ができるものを選んでダウンロードします。通常ランゲージファイルはZIP形式などで圧縮されているので、ファイルを指定して解凍します。フォルダの中にある「avidemux_ja.qm」の名称が付いているファイルをクリックしてコピーしておきましょう。
その後、avidemuxが開いているようであれば、一度閉じておきます。そして、avidemuxのプログラムファイルを探して開きます。その中に「qt5」というフォルダを探してクリックします。「i18n」というフォルダがあるので、そこを開いてフィルダ内にコピーしたランゲージファイルをペーストします。保存ができたらavidemux自体を起動します。これで日本語化ができているはずなので、メニューが日本語になっているかを確認して終了です。
まずは、基本的なavidemuxの使い方を覚えておきましょう。動画ファイルを読み込んで編集画面に行くやり方からスタートできます。メインメニューにある「ファイル」を選んで「開く」をクリックします。そうするとファイルエクスプローラーが開きますので、パソコンやクラウドの中に保存されているファイルを指定すれば動画が開きます。もしくは、エクスプローラーでファイルを、avidemuxのウィンドウにドラッグアンドドロップするだけでも動画ファイルを開くことができます。
その動画の中で、いらないシーンをカットする操作もしてみましょう。操作画面の下にシークバーがあるので、動画を確認しながら残しておきたい範囲を決めます。その上で、カットしたいシーンの始点フレームを操作画面に出します。この細かな調整は左右ボタンでフレームを動かせるので、細かく調整してピンポイントでカットする範囲を決めましょう。始点を確定できたら、「A」ボタンをクリックして確定します。その後、カットシーンの終点を探すためにフレームを表示させます。やはり左右ボタンで細かく調整しながら、範囲を最終決定します。決まったら「B」ボタンをクリックします。そしてファイルメニューの削除を選択すれば、その部分だけがカットされます。
もしくは、同じ動作で選択範囲だけを逆に切り出しすることも可能です。同じ要領で範囲を選んだら、「Vido Output」と「Audio Output」がコピーと表示されているのを確認した上で、保存するファイル形式を選択します。その後、ファイルメニューの保存をクリックすると、その部分だけが切り出されて別ファイルで保存されます。
動画の結合は、同じファイル形式、同じビットレートであれば簡単な操作ですぐにできます。まず、メインとなる動画を開いた状態にしておきます。メニューバーのファイルから「追加」をクリックします。するとエクスプローラーが表示されるので、追加したいファイルを選びます。基本的にはこれだけで動画を連結できますが、複数の動画を連結したいのであれば、この追加作業を繰り返せばいくつもつないでいけます。連結したい場所と順番を確認して指定してから、ファイルを追加していきましょう。
動画にフィルターをかける操作も簡単な操作で行えます。メニューバーにある「映像」を選び、「フィルター」をクリックします。すると「映像フィルターの管理」という画面が出てきますので、そこからかけたいフィルターを選びます。カラーやノイズ、トランスフォームなどのカテゴリに分けられているので、それぞれのカテゴリを確認して、自分が望むフィルターを探していきます。「利用可能なフィルター」というところに、かけたいフィルターが表示されたらダブルクリックして選択します。すると、さらに右側の項目に、細かなフィルターの設定が出てきます。数値で調整するものや、どんな効果をかけるかを選択肢の中から選ぶタイプのものもあります。実際にやってみないと仕上がりが分からないものもあるので、慣れるまではいろいろと試してみると良いでしょう。
ここでできる加工はたくさんあります。動画全体をフェードインさせるといったものもありますし、ロゴを追加するといったピンポイントの機能もあります。また、境界線を画面の左右上下に入れる機能もあり、SNS投稿用に使用するのにも便利です。簡単に色相やコントラストを調整することもできますが、実際に仕上がりのプレビューを見ながら変えられるので、とても操作性が良く、思い通りの仕上がりにできます。
映像だけでなく、音声の加工も可能です。メニューバーの「ファイル」から「開く」を選んで、変更したい動画ファイルをまず開きます。その後、「音声出力」というプルダウンメニューを選択して「Copy」を除くすべてにチェックを入れましょう。その後、「音声出力」から「フィルター」を選びます。この管理画面にいろいろな効果が表示されますので、実際の音声を聴きながらどのように加工していくかを決めていきます。
また、編集した動画ファイルを変換することもできます。最終的にどのチャンネルにアップするかによって、保存するファイル形式を指定しましょう。メニューの「映像出力」の項目にあるプルダウンメニューにエンコードが複数表示されるはずなので、そこから変換したい形式に合わせて選びます。同じように、「音声出力」のプルダウンメニューでも任意のエンコードを選びます。最後に、「出力形式」の項目にあるプルダウンメニューで、保存したいファイル形式を選択します。その後「ファイル」の「保存」をクリックすれば、指定した形式で編集した動画が保存されます。
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