ケータイやスマートフォンの普及で、写真を手軽に撮れるようになり、撮影した写真を補正したり、編集できるソフトが重宝されています。写真に関するソフトはたくさん出ていますが、その中でもphotoscape xは人気があります。では、photoscape xにはどんな機能が搭載されているのでしょうか。似通った名前のphotoscapeとはどう違いますか。photoscape xの使い方についてもご紹介します。
photoscape xは、写真の編集ができるソフトです。韓国のMOOII Techが開発したソフトで、無料版と有料版が用意されています。無料版と有料版の違いは、プロ仕様の編集ができるかどうかです。ソーシャルメディアに加工した写真をアップしたい、家族写真を思い出に残るように編集したいという場合は、無料版で十分といえるでしょう。photoscape xは、Windowsの一部と、MacOSで使用することが可能ですが、Linuxには対応していません。
photoscape xには多彩な機能が盛り込まれています。まず一つが、写真ビュアーです。写真ビュアーを使うと、photoscape xのフォルダに収められた写真を一覧表示し、スライドショーにして見ることができます。ネーミングは「写真ビュアー」ですが、静止画だけでなく、オーディオやビデオの再生も可能です。フォルダの写真などの出し入れは、ドラッグアンドドロップででき、「フォルダを追加」を選択すると一括して画像を抽出することも可能です。そのほかに、マクロ機能を使ってアクションを記録したり、分割機能で一枚の画像を複数枚に分けたり、写真を結合する機能もあります。
写真編集機能に期待して、photoscape xを使う人も多くいます。こちらの機能を使うと、切り抜きや色調整、モザイク処理などが可能になります。画像の色を細かく調整したり、フィルム風に編集したり、画像に光を挿入したり、フレームの設定もできます。テキストや吹き出しを入れたり、ペイントやぼかしなどを付け加えられます。
カットアウトもphotoscape xの便利な機能の一つです。写真の不要部分を削除できるのが、カットアウト機能です。photoscape xでは、カットアウトを3つの方法から選べます。まず一つが、一回の操作で不要な部分をすべてカットする「マジック消しゴム」です。「なげなわ」は、自分で線を引いた部分をカットする機能です。また、カットしたい部分を塗りつぶしながら消すことができる「ブラシ」も写真編集の強い味方になるでしょう。
photoscape xの有用な機能の一つが、コラージュです。コラージュ機能を使うと、複数の写真を1枚に配置し、レイアウトを整えることができます。最大10枚の画像の使用が可能で、フレームの形や色、背景の透明度を変えたり、吹き出しやテキストを加えることで、多彩な表現ができるのが魅力です。いくつかの写真を1枚の画像にまとめる別の機能が、連結です。こちらは、複数の画像をつなげる簡易な機能ですが、画像の並びを、縦一列に並べる「垂直」、横一列に並べる「水平」、複数枚の画像をタイルのように並べる「タイル」から選べます。画像の幅やサイズを調整できるので、イメージ通りに仕上げられるでしょう。
GIFアニメも、photoscape xの特徴的な機能です。複数の画像を使って、アニメ化できるのが、GIFアニメ機能です。photoscape xにアニメ化したい画像を追加して、一枚の画像を表示させる時間を設定し、画像が切り替わるタイミングで表示するトランジション効果を加えて、画像サイズを決め、テキストなどを入れると、簡単にアニメーションができます。photoscape xには、複数の画像をまとめて編集する「一括編集」機能や、画像編集の下準備に役立つ、画面キャプチャーや色の検出、名前変更などが行える「道具」機能が盛り込まれています。
photoscape xを開発した企業では、先行してphotoscapeを提供していました。photoscape xが2013年にリリースしたのに対し、photoscapeは2008年に出されています。ネーミング的には「x」がついているかいないかですが、使用や機能の点では、大きな違いもあります。まず、photoscapeは、MacOSでは使用できません。また、photoscape x対応しているのがWindows10の64ビット版で、バージョンが1709以降です。Windows10でも32ビット版や、古いバージョンのWindowsパソコンを使用している場合は、photoscapeを使う必要があります。
機能面でも、photoscape xとphotoscapeには違いがあります。photoscape xのみで使用できるものとして、マクロ機能を使ったアクションの記録や、画像から背景を削除するカットアウト、画面をキャプチャーしたり、色を検索したり、名前変更ができる道具機能が挙げられます。スタンプや色、効果など、エフェクト機能の充実度や、MacOSを使った写真機能の拡張性も、photoscape xならではといえます。
photoscapeだけでできる機能は、テキストを縦書きにする垂直機能や、デジタルカメラやスキャナーなどでとったRAWファイルを、静止画像の圧縮方式として有名なJPEGファイルに変換できるRAW変換があります。さらに、ノートの罫線やマス目、五線譜などのシートを印刷する機能や、インターネットで同一、または類似した顔を検索するフェース検索機能も、photoscape独自のものです。
こちらでは、photoscape xの使い方を、Windowsで使用するケースを例にとって説明します。なお、photoscape xは、公式サイトのほか、Microsoftのアプリストア、Mac App Storeからダウンロードできます。Windows10にインストールする場合は、事前に「設定」から「システム」を選んで「バージョン情報」を調べ、システムやバージョンが対応しているか確認してからインストールを始めると、トラブルを防ぐことができるでしょう。
photoscape xで写真の編集をするには、まずphotoscape xを起動し、「写真編集」を選びます。画面左側に表示される画像の一覧から編集したいものを選択したり、写真の入っているのフォルダなどから、photoscape x「写真編集」画面右側の枠の中にドラッグアンドドロップします。
画像を切り抜きたい場合は、写真右上の「編集」ボタンをクリックし、その中から「切り抜き」ボタンを選びます。「縦横比」を選ぶ画面が表示されるので、任意のものを選び、切り取りたい部分を、マウスを使ってドラッグして選択します。選択した枠内の上下左右に青い小さな丸が表示されるので、その部分を動かして切り抜き範囲を調整します。切り抜き部分が確定したら「保存」を選びます。やり直したい場合は「取り消し」を押すと、再度調整ができるようになります。「編集」ボタンをクリックしたときに出るメニューの中で、上部に表示される丸や四角のアイコンは、回転や反転機能です。左右に回転させたり、水平方向だけでなく垂直方向にも反転することができます。
photoscape xを使うと、画像の調整や、効果を入れたり変形させることも可能です。「編集」ボタンを押して、画面右中央部分に表示される「+」が表示された項目を選ぶと、実現できます。画像の編集を行い、気に入らなかった場合は「キャンセル」や「取り消し」を押すと元に戻るので、いろいろ試してみるとよいかもしれません。
写真に矢印や線を入れたい場合は、「挿入」ボタンを使います。矢印をつけたり、線を描くだけでなく、囲み枠も入れられます。挿入した矢印や線は、色や大きさを変えたり、線の形を変えることも可能です。なお、線を曲げる機能は、photoscapeにはなかったので、photoscape xを使うと、編集の幅が広がるかもしれません。写真の中に、他の画像や図形を追加したい場合は、「イメージ」や「図」ボタンをクリックします。選択肢として表示される図形を追加したり、好きな画像をドラッグアンドドロップして挿入することもできます。
photoscape xは写真編集ソフトで、無料版であっても制限を感じることなく、多くの機能を使用できます。photoscapeは、photoscape xと同じ企業が開発しましたが、利用可能なOSや機能に違いがあります。photoscape xは、トップ画面で「写真編集」ボタンを選ぶと、編集や加工ができます。ドラッグアンドドロップやアイコンを選択して、直感的に写真の編集が行えるのが魅力です。
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